旧JISと新JISってなんだろう?

 

こんにちは。長野県の長野市 ・上田市を中心にオフィス環境づくりのサポートをしている長野・上田オフィスづくり.comです。

さて、今回のタイトルですが・・・

皆様は「旧JIS」と「新JIS」って言葉は聞いたことはありますか?

私もお客様への説明の中でよく使う言葉ですし、なにかしらで皆様も聞いたことがあるかもしれません。

今日はこの「旧JIS」と「新JIS」 について簡単に解説をしよう!!

というコンセプトのブログです。

・まず、JISって何?

日本工業規格(JIS=Japanese Industrial Standardsの略)。

日本の工業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格のことです。

自動車や電化製品などの工業製品生産に関するものから、文字コードやプログラムコードといった情報処理に関する規格などもあります。

(引用:一般財団法人 日本規格協会 HP:https://www.jsa.or.jp/whats_jis/whats_jis_index/)

簡単に言ってしまえば、日本の製品でいろいろな規格(長さ・大きさなど)が沢山あるとごちゃごちゃして使いにくい!!

ならば、規格を統一しよう!

ということで生まれた考え方です。

・その規格って本当にみんなが使いやすいの?

このJISは古くは大正時代に制定された(日本標準規格:JES)からの流れで現代まで続いています。

・オフィス家具とJIS

私達長野・上田オフィスづくり.comにとっても、お客様にとってもこのJISというのは結構重要です。

オフィスで使われているデスクやチェアにももちろんこのJISは定められています。

なぜならば、JISで定められている机・椅子というのは、日本人の体型にフィットする大きさを考えて定められているからです。

さて、ここでブログタイトルの旧JISと新JISという言葉が登場します。

・オフィスシーンにおける旧JISと新JIS

~デスクの高さ編~

実はオフィスデスクのJISは戦後、米軍規格のデスクが導入され、アメリカの標準であった高さ740mm が日本の標準となっています。

そうなんです!当時のアメリカ人のサイズ感で定められているんです!!

でもそれってつまり、欧米人より比較的小柄な体格の日本人には合っていないってことなんです・・・・

そこで登場したのが「新JIS」になります!

日本人の平均身長に合わせて、1971年にJISにより、高さ700mmが標準と規定されました!

~デスクの奥行き編~

高さは旧JISと新JISで変わりましたね。

ではデスクの広さはどうでしょうか? 結論から言うと、今現在と同じく奥行き700mmでした。

旧JIS当時、つまり戦後から昭和中期にかけてはまだコンピューターというものはなく(厳密には有りましたが)

一般的なオフィスの事務作業は紙と筆記具で行われていました。

そのため、あまりにも奥行きがあっても手が届かないんです。700mmでも奥まで届きにくいと言われていました。

新JISになってこの考え方も見直されます。そう、一般オフィスにもコンピューターが普及し始めたからです。

当時のコンピューターは、特にモニターはブラウン管が使われていました。

ブラウン管式のモニターはとにかく奥まで幅を取ります。

その結果、700mmだった奥行きは、800mmに改定をされました。

・そして現代へ・・・

新JISでは、高さ700mm、奥行き800mmとなりました。

さて・・・・

今皆様のオフィスのデスクの大きさを見てみてください。

高さについては、700mmの方もいらっしゃるかと思います。

720mmの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そうなんです!

大きさが規格通りではないんです!

奥行きはどうでしょうか?

700mmの方がほとんどだと思います。

作業環境やオフィス環境によっては、600~800mmほどの奥行きの差がある方もいらっしゃると思います。

こちらも、JISで定められている規格とは違うじゃありませんか!

なぜ、JISはと違う規格が世に出回ってしまっているのか?

実は、1999年、JISの寸法規定は参考扱いになったからなんです!

日本人の体型も戦後、昭和から食生活や生活水準の向上により大柄になってきました。

今までの高さ700mmが低くなってきたんですね。

同じく奥行きについても環境が変わり、薄型モニターの登場やノートPC、タブレットなど多様な端末が登場しています。

働き方も変わってきました。

そんな多様化の時代で同一規格では対応しきれなくなってきたわけです。

・ちなみに・・・

一般社団法人日本オフィス家具協会(JOIFA)では主に3つの理由により、720mmを推奨しています。

①1971年当時よりもオフィスで働く外国人ワーカーが増加し、日本人の身長も高くなり、当時と同じ方法で算出すると推奨高さは720mmになります。

②近年、書類の標準サイズがB5・B4からA4に統一され、それを収納するために袖引き出しの下の段が深くなりました。そのため、700mmの高さのままでは最上段の袖引き出しが非常に浅くなり、収納できるものが少なくなりました。高さが720mmになれば、最上段の袖引き出しが20mm深くなり、実用性は大きく向上します。

③身障者の雇用拡大により、オフィスでも車いすに対応できる高さの机が必要になりました。大型の車イスの肘までの高さは床から670mmです。デスクの高さが700mmだと天板厚が30mmあるので、天板下の高さが車イスの肘の高さと同じ670mmになります。これでは車イスの肘が天板にぶつかって、それ以上、デスクに近づけません。デスクの高さが720mmあると、車イスの肘が天板下に入り込みます。

(引用:一般社団法人日本オフィス家具協会(JOIFA)

URL:http://www.joifa.or.jp/useful/choose_desk.htm)

と、JOIFAでは考えているようです。

また、皆様もよくお聞きだと思いますが、働き方改革が重要なワードとなっている昨今では、従来の働き方から、より働きやすい環境に変えていく取り組みも行っています。

もちろんそれは、オフィス空間に関しても言えることです。

机についても、今までのタイプの机から、大型天板による決まった座席を持たないアクセスフリーなオフィスなんかも現在ではよく見受けられます。

・終わりに

いかがだったでしょうか?

旧JISと新JISから現在のオフィスシーンまで本当にざっとですが、流れのご説明でした。

大事なことは如何に快適なオフィスで働きやすい環境を整えるか?だと思います。昔から今に至るまで様々な人が頭を悩ませている課題です。

私達、長野・上田オフィスづくり.comは働きやすい環境を整えるお手伝いをいたします。お気軽にご相談ください。

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